こんにちは、伊丹市のエアコンクリーニング業者、お掃除の亀ちゃんです。
今日は神戸市でのエアコンクリーニングでしたが、お客さんは業者でのクリーニングが初めてで、今まではご自身でフィルターを洗ったり、買ってきたエアコンスプレーでお掃除をしていたとの事でした。
一般的に自分で出来るエアコンのお手入れと言えば、フィルターの掃除と一緒にたまに挙がるのがこの「エアコンスプレー」というもの。
今回はこれの効用を書いてみようと思います。
エアコンスプレーとはなんぞや?という方に説明しますと、よくスーパーやホームセンター等で売っている、エアコンの中に吹き付けて洗浄すると謳っているスプレー缶の事です。
エアコンの知識など無くても誰でもお気軽にエアコンを綺麗にできるというのがウリなのですが、果たしてどこまで綺麗にできるのでしょうか?
●どこを掃除できるのか?
まず、これをどこに噴射するのかというと、
前面のパネルを上にパカリと開いて、左右のフィルターを外すと、この写真の状態になりますが、写真内の文字の奥に見えるシルバーのアルミフィンの部分、ここにスプレーをシューッと吹き付けてアルミフィンのホコリやカビを取り除くというものですね。
アルミフィンは冷房時に結露水が発生しますので、それを受けるための受け皿(ドレンパン)が下についています。
ですので、洗剤の入ったスプレーを吹き付けても、その洗浄液や汚れはドレンパンで受けられて、そのままホースを通って外に流れ出ていきますので、吹き付けても大丈夫な訳です。
しかし、このエアコンスプレー、なかなか欠点も多いのが特徴です。
●エアコンスプレーの問題点
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肝心のファンが掃除できない
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勢いが弱いので表面しか綺麗にならない
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故障や水漏れの原因になる事もある
順番に見ていきましょう。
●肝心のファンが掃除できない
アルミフィンには先の説明の通り、ドレンパンという受け皿があるので液体を吹き付けてもこちらに垂れてきたりはしませんが、回転するファンの部分にはそのような受け皿はついてなく、スプレーを吹き付けると当然ボタボタと洗剤と汚れがダダ漏れになってしまいますので、ファン部分には使用できません。
しかし、エアコンの汚れで一番気になる部分は、多くの人がファン部分周辺の汚れではないでしょうか?
この部分は回転して空気を送ってくれる所ですが、最も空気の流れが多い場所なので一番汚れがつきやすいです。
ここの状態が手付かずで上の写真のような状態なのに、アルミフィンにだけシューッと吹きかけて、「よし、ピカピカになった!」とはならないですよね。
●勢いが弱いので表面しか綺麗にならない
通常、業者によるエアコンクリーニングでは高圧洗浄機と洗剤を使って汚れを取っていきます。
先述したアルミフィンの部分は厚みがあり、パワーの強い高圧洗浄であればアルミフィンの奥まで水圧が届きますが、スプレーの弱い勢いでは奥まで水圧が貫通せずに表面上の汚れだけしか取れず、奥は汚れが残ったままの状態です。
●故障や水漏れの原因になる事もある
スプレーとはいえ、洗剤であり液体ですから、慣れない人が誤って使用し、電気部分にスプレーがかかったりする事で、故障の原因にもなりえますし、そうなるとそれこそクリーニング以上の費用がかかってしまいます。
また、エアコンクリーニング時にたまに見るケースで、アルミフィンにスプレーの液体が固まって残っている事があります。
スプレーした後に洗浄する訳ではないので、スプレーの成分によっては流れていかずにアルミフィンやドレンパン内に固まって残ってしまっているんですよね。
このかたまりがドレンパンやドレンホースに詰まってしまって塞いでしまい、冷房時の結露水が外に流れなくなってしまうと、行き場をなくした結露水はドレンパンから溢れ出てエアコンから水漏れを起こしてしまうというのも、ちょこちょこ見られるケースですね。
●まとめ
これらの事からエアコンスプレーについてまとめますと、
「ごく一部しか綺麗にならない割にトラブルのリスクもあるので、あんまりお勧めはできません」
という個人的見解なのでありました。
それではまた!
From お掃除の亀ちゃん